家庭教師を使いこなす

家庭教師のタツジン28号です。

 

前回の続きですが、今回は、家庭教師を使いこなす考え方を説明します。

 

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家庭教師

 「使いこなす」という表現は、上から目線であまりふさわしい言葉ではありませんが、長い間、家庭教師をやってきますと、この生徒のためにこのように使ってくれたならば、もっと費用対効果が上がるのではないかと思うことがあります。ですから、ご家庭とコミュニケーションが取れてくると、こちらからいろいろと提案をさせて頂きます。そのような意味で「使いこなす」発送を考えてみたいと思います。

 

 前回、塾の家庭学習が膨大過ぎててんてこまいになっている話をしました。お父さんは、医療関係者で聡明な方でした。それでも、頭がこんがらがるほど大変な思いをしているのだなと思いました。

 

 塾をよく知らないと、家中で大混乱になります。宿題は膨大であり、お父さん、お母さんは、教えたり、やらせたり、しなければなりません。子どもたちは、学校もあり、塾もあり、毎週のように4科の勉強をしなければなりません。子ども時代は、だれでも長く感じるものです。そう考えますと、現役で小学生をやっている受験生は今の生活が永遠に続くように感じられることでしょう。

 

 事例に戻ります。このご家庭のご両親はパニック状態でした。それで、国語専門のぼくは、このようにアドバイスしました。行きたい学校はどこですか。前もって聞かされていましたが、再確認の意味で聞きました。神奈川県のトップレベルの学校の名を挙げました。最終的には男子の御三家の一つとこの学校に合格しましたが、このときは大変でした。前もって志望校の赤本を買い求めていたので、その学校の過去問を見て頂きました。その週の家庭学習課題は、文法の問題でした。この塾は、名の知られた塾です。テキストも充実していました。でも、このご家庭の子どもの志望校は、毎年、記述が中心です。語彙系の問題は、漢字の書き取りと読みの問題が出ているだけです。ぼくは、このように言いました。塾の家庭学習をやらなくて良いという言い方はしません。それぞれの塾は、入塾してから卒塾するまで一通りのカリキュラムを学べばどこでも受かります、というスタンスで出来ています。可能な限り家庭学習をやることは大事ですが、子どもたちも時間は限られています。志望校に合わせて出来ることを中心に進めましょうと言いました。

 初めは、半信半疑で聞いていました。塾で出される課題はすべてこなさなければならないと思い込んでいたからです。でも、ゆっくり説明して納得して下さいました。それ以来、自分たちで工夫して取捨選択していきました。お父さんは理数系担当、お母さんは文系担当で、頭の良いご両親だったので、子どもと勉強を進めているうちにぼくの言っている意味が分かったようでした。

 

 塾で教えている場合でも、同じことが何度もありました。例えばこんなです。そのときも文法の単元でした。真面目な女の子が授業が終わってから、半泣き状態で「先生の説明はいつも分かり易いです。でも、今日は複雑過ぎて分かりませんでした」と訴えにきました。限られた時間内で説明しなければならず、早口で説明した自分も悪いと思いますが、可哀そうなことをしてしまったなと反省しました。「今、中学校入試に文法はほとんど出ないんだよ。出る学校は限られているから、もしその学校を受けるなら、そのときはまた詳しく説明するからね」といったら、目を輝かせて帰りました。

 

 塾では、室長さんのタイプによって体育会系のノリになることがあります。子どもたちは、やってこないと大変な目に遭うと刷り込まれていることがたまにあります。ですから、保護者の方から、塾に連絡を入れて頂いて、可能な限り家庭学習を進めるけれども、子どもがノンビリした性格なので出来るところまでで納得して下さいとお伝えすれば良いでしょう。それで文句を言ってくるような塾ならば、転塾すれば良いだけです。塾の勉強は大事ですが、塾に入学するわけではありません。志望校に合格するために学力をつけているだけです。

 

 話が長くなりました。もう少しお伝えしたいことがありますので、次回、もう一度このテーマで話を進めます。